種里城址

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鯵ヶ沢町の歴史を語るうえで、欠くことのできない大切な史跡である。延徳3年(1491)、この地に入部した南部光信とその後継者たちは、しだいに勢力を強めて津軽全域の支配に乗り出してゆく。やがて、光信から五代目にあたる為信(のちに津軽氏を名乗る)が津軽統一を成し遂げ、青森県の戦国時代は終わりを告げることになった。新しい藩政時代の幕開けである。
種里城址は赤石川に面した東向きの山稜に築かれており、三方を深い堀で囲んだ主郭(政庁部分)のほか、寺院跡・屋敷跡とも伝えられる複数の郭からなっている。主郭の一角には光信を葬ったという小丘もあり、今日も津軽氏創生の歴史を尋ねる人々が後をたたない。

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『鯵ヶ沢の文化財』より
発行日:平成14年3月
発行者:鯵ヶ沢町教育委員会

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